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神々の黄昏 gotterdammerung |
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指揮者 | ヴィルヘルム・フルトヴェングラー | ヴィルヘルム・フルトヴェングラー |
オーケストラ | ミラノ・スカラ座管弦楽団 | ミラノ・スカラ座管弦楽団 |
合唱 | ミラノ・スカラ座合唱団 | ミラノ・スカラ座合唱団 |
合唱指揮 | ヴィットーリ・ヴェネツィアーニ | ヴィットーリ・ヴェネツィアーニ |
ジークフリート | マックス・ロレンツ | マックス・ロレンツ |
ブリュンヒルデ | キルステン・フラグスタート | キルステン・フラグスタート |
アルベリッヒ | アロイス・ペルネルシュトルファー | アロイス・ペルネルシュトルファー |
ハーゲン | ルートヴィッヒ・ヴェーバー | ルートヴィッヒ・ヴェーバー |
グートルーネ | ヒルデ・コネツニ | ヒルデ・コネツニ |
グンター | ヨーゼフ・ヘルマン | ヨーゼフ・ヘルマン |
ヴァルトラウテ | エリザベート・ヘンゲン | エリザベート・ヘンゲン |
ヴォークリンデ | マグダ・ガボリー | マグダ・ガボリー |
ウェルグンテ | マルゲリータ・ケニー | マルゲリータ・ケニー |
フロースヒルデ | ジークリンデ・ヴァーグナー | ジークリンデ・ヴァーグナー |
第1のノルン | マルグレート・ヴェート・ファルケ | マルグレート・ヴェート・ファルケ |
第2のノルン | マルゲリータ・ケニー | マルゲリータ・ケニー |
第3のノルン | ヒルデ・コネツニ | ヒルデ・コネツニ |
プロデューサー | * | * |
ディレクター | * | * |
レコーディング・エンジニア | * | * |
録音年月日 | 1950年4月2日 | 1950年4月4日 |
録音場所 | ミラノ・スカラ座 実況録音 |
ミラノ・スカラ座 実況録音 |
初出 | ARKADIA WFE364.4 |
CETRA CFE101(指環全曲) FE40 |
初出年 | 1994年 | 1983年 |
CD | ARKADIA WFE364.4 |
CETRA CDC28 |
レコード・メモ |
当録音(CFE101)について、上では挙げなかったが実際にはEJS538という非正規盤が初出で、RR420,MURREYHILL9440477などの非正規盤が続いて発売された。これらすべては録音年月日として4月2日と記述されていた。当チェトラCFE101がRAIよりテープを受けて発売される折り、4月4日の録音日が付され、別録音かと期待されたが、同一録音であった。 この度のスカラでの神々の黄昏の公演は、4月2日、4日、6日の3晩行われている。4月4日の収録日はRAIによる。 ARKADIA WFE364.4において初めて4月2日の録音が公になった。 |
伝説の録音 フルトヴェングラー/スカラの指環 |
第二次大戦後、フルトヴェングラーがオペラ・ハウスで指環4部作を全曲チクルスで上演した唯一の記録。 1953年のローマでの録音は放送を目的とし、聴衆を招いたスタジオ・ライヴ録音であった。53年の指環参照 指環各曲は3回ずつ上演され、上演の日付は、ラインの黄金が3月2,4,11日、ワルキューレが3月9,13,16日、ジークフリートが3月22,24,26日、神々の黄昏が4月2,4,6日であった。 オールセンのフルトヴェングラー・ディスコグラフィ第2版1973年によると、ミラノのレナート・カッカモの報告として、ローマにアセテート盤で、トリノにテープで二つの指環チクルス全曲録音が遺っていると記されていた。 初出の非正規盤のUORCとEJSはともにNYのエドワード・スミスによる制作で、長くアセテート盤を元に制作されたものと云われていたが、ワルキューレEJS534の最後にBBCのアナウンスが録音されており、これはRAIから提供を受けたBBCの放送エア・チェック・テープが元になっていると推測される。なお、BBCはこれらの録音を1950年12月26,29,31日、51年1月2日に放送した。(フルトヴェングラー研究家桧山浩介のレポートより) その後、MURREYHILL、RECITALRECORD(現MUSIC&ARTS)などから発売され、RRを原盤として日本コロンビアからOB7101〜16として1976年に日本にも初登場した。ここまでの公刊では、全4部作の録音日が順に3月2日、9日、22日、4月2日と、各初日の日付が付されていた。 1983年、チェトラがRAIのアーカイヴから新たにテープを発掘し、このテープは2トラック76CMのステレオ録音で、これを発売すると発表した。さらに録音日として、順に3月4日、9日、22日、4月4日という発表もあり、ラインの黄金と神々の黄昏が従来盤と異なる録音であることが期待された。 実際にCETRAからCFE101(全曲、分売はFE37,38,39,40)として発売され、日本ではKINGが輸入し解説書を付けて販売したが、それはモノラル盤で、演奏も先の非正規盤と同じものであることが確認された。モノラルとはいえ、音質は格段に向上していたが・・・。これが現在CDC26,16,27,28としてCDで発売された。同じ音源がARKADIA351.12として発売された。 |
さらなる発見 |
ところが、1994年に同じARKADIAから、神々の黄昏のみがWFE364.4の番号で、再び4月2日の日付を持って発売され、これが従来の同曲とは違う音源(異なる日付の演奏)であることが判明した。これは1997年発行のルネ・トレマン編のディスコグラフィに、記されている。同書所収のアンジェロ・スコッティーニによるレポートは、さらにこのCDにはジークフリート最終部の二重唱も収録され、これも従来盤とは異なる3月26日の演奏とのことである。 スコッティーニのレポートは詳細を究める。ここに抄訳する まず、4部作は順に3月5,12,26日、4月2日にRETEROSSA(北部イタリア放送)から放送され、さらに3月14,21,28日、4月4日にRETEAZZURRA(中部南部イタリア放送)からも放送された。日付から、ジークフリートと神々の黄昏は生中継された可能性が高いが、すでにミラノ放送局には第3帝国が持ち込んだテレフンケン製のデッキとBASFのテープがあり、それらが活用された。 ただし、同時にディスクにも録音され、これは誤ってSP時代のアセテート盤と云われてきたが、実際はパデローニという33 1/3回転のLPフォーマットで、巨大なディスクを内側から外側にカッティングするものであった。当時、貴重であったテープは繰り返し使用するため、いったんテープに録音されたものも、このパデローニでディスクにコピーされ保管された。現在でもこのディスクはRAIに保管されている。 このディスクが数々の海賊盤の音源となって来たが、1983年になって、それまで何度も消去されたと伝えられたテープがついにDISCOTECA DI STATOで発見され、即座にFONITCETRAは発売を決定した。テープの欠落部分は、RAIのディスクから補完され、完全な形で発売された。 トリノのRAIはCETRAから公刊された日付が正しいものであり、これまで様々に販売されてきたレコード、CDはこの録音日のものであるという。 しかし、ギド・M・ガッティはスカラ座に捧げられたその著書の一章に「1928年からの、ラジオ放送の誕生と発展」について記し、この指環ツィクルス公演中のフルトヴェングラーが「公演の合間に何度も録音を聴き返し、その成果に満足の意を述べた」という記述がある。 さらに、RAIの発行する週刊誌RADIOCORRIEREは50年当時の記事で「私たちの聴取者のために、最高の演奏を届けるため、ツィクルスのすべてを録音し・・・」という記事がある。 少なくとも、ジークフリートと神々の黄昏には2種類の録音が遺っていることが放送年月日から想像できる。 そして、とうとうARKADIAから従来盤とは異なる神々の黄昏の全曲盤に、加えて、ジークフリート最終場の2重唱がやはり別音源で発売された。今までのところ、その発見の経緯について何の報告もなされていないが、さらなる調査が、すべての3つのツィクルスの録音の発見が、期待される。 |
フルトヴェングラーのスカラでの他の活動について |
戦後、フルトヴェングラーはスカラ座で次々とワーグナーのオペラを上演し、パルジファルの上演は1951年3月24日、27日、29日、4月1日、4日で、マイスタージンガーは1952年2月29日、3月4日、6日、9日、12日、16日、と上演され、このうち3月9日の公演が録音され3月22日〜24日に放送されたが、これらの録音はRAIには遺っていないとトレマンは記している。 ワーグナーでは無いが、グルックのオルフェオとエウリディーチェの1951年4月13日の録音が遺っている。 |